GakuSayNet交流会2日目

初日に引き続き、GakuSayNet交流会の2日目です。
今日は「一歩先にキャリアパスを歩んでいる先輩」として、私のスチャラカキャリアパスをお話しすることに。
参加者は20名前後でしょうか。

「先輩」は私以外にお二人。トップバッターは黒岩将さん。

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黒岩さんは奈良先端大学の博士課程に在学しシステム生物学を学びながら、ホープフルモンスター㈱を経営しています。
その業務内容はなんと! 遺伝的アルゴリズムによる合コン・お見合いパーティー座席組み合わせソフト「ザ・セキガエ」を用いた婚活パーティー運営です。
さらにインドネシア・バリ島への研修旅行企画も行っているとのこと。
その辺の経緯は↓(私も一冊いただきました。ありがとうございます)
「出稼げば大富豪」クロイワ・ショウ著 KKロングセラーズ(2009)

お話は明快かつ力強く、大学院でちょこちょことした研究生活になれてしまうと面喰ってしまうほどの迫力。
人とのつながりが商売でも人生でも非常に有益であることを、実話を交えながらお話していただきました。

二番手は私でした。・・・いやー次に話すのがつらいつらい。
発生生物学から、科学技術コミュニケーション/科学技術社会論の実践研究にスイッチしつつも、そこには共通する自らの興味があるということについてお話させていただきました。

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自らの興味の本質を見極めると同時に、使えるスキルを身に付ければ、表面的な研究テーマにも、大学での研究にもこだわる必要はなく、広い視野でキャリアを考えることができると思います。

まぁ私も「一歩先を歩んでいる先輩」どころか「一歩先はなんとやら」という状態です。
ただ、私もやはり今の研究をできているのは、ちょっとしたジャンプでも自分とは異なる人たちの渦の中に身を投じたからです。
私の場合、それはCoSTEPだったわけで、やはり社会人の方との協働が強烈なインパクトとして残っています。
今回のお話をいただいたのもCoSTEPなどでおつきあいさせていただいているtachibana_workさんとのご縁からm(_ _)m。

トリは大武美保子先生
東大人工物工学研究センターでロボット等を用いたサービス工学がご専門ですが、ゲルロボットでも有名です。
写真はATR(国際電気通信基礎技術研究所)から大武先生がつれてきたRPC-S1
翌日にこのロボットをつかったワークショップを行うとのことで、デモを兼ねての登場でした。

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大武先生はゲルロボットの作製をはじめ、工学的な専門研究を行いつつもそれだけに留まらず、それをどう使うのかについても実践的に取り組まれており、非常に感銘をうけました。
柏市では地元の方とともにNPO法人ほのぼの研究所を運営し、認知症予防の実践と研究をおこなっていらっしゃいます。
認知症予防と回復のために、自分の写真をもちよって会話を進めていく「共想法」はファシリテーションの手法としても興味深いものでした。
「介護に役立つ共想法」大武美保子著 中央法規(2011.12)

3名の話題提供の後、付箋に書かれた質問をもとにパネルディスカッションを行い、さらに詳しく個別に対話するために、
3名それぞれをかこんで話し合いました。

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皆さんとても熱心で、修士の段階からこのような問題意識をしっかりと持っているのは素晴らしいことだと思いました。
私が修士の時なんかなんもしてませんでしたからね。
でも思い出すと一人で文学部の授業うけたりとか余計なことはしていたか・・・

さておき、正直ここに参加している皆さんはあまり心配なさそうという印象です。むしろ頼もしい。
次のGakuSayNetの展開があるとすれば、こういった場所に出てくるのをあまり好まない人と如何にやわらかにつながるか、というところでしょうか。

私はというと、まだまだ自分の経験を伝わる言葉に載せるのには反芻が足りていないなと実感しました。
反芻しながら進まなければいけませんね。