高橋靖子先生の作品を図書室に展示

科学史・科学基礎論図書室に、画家高橋靖子先生から寄贈していただいた作品3点を展示しました。川本の母が高橋先生に師事していたこともあり、私も幼少のころから親しくさせていただいていました。その縁もあり、高橋先生自ら選んだ作品をお譲りいただけることになりました。

作品は2022年2月1日から13日までト・オン・ギャラリーで開催されていた「高橋靖子展ー記ー」に展示されたあと、2月14日に図書室に搬入されました。その後、作品に多少は相応しい部屋にするべく、掃除をしていらないものを捨てたり、プレートを作成して設置したり、新しい机と椅子を設置したり。結局ほぼ丸1年かかってしまいましたが、ようやく落ち着ける環境になりました。

科学史・科学基礎論図書室に展示された3作品

これまで、図書室は本を借りるときだけに開けられる、ひと気のない埃っぽい部屋でした。コロナ後はオンラインミーティングをする部屋として活用されつつありましたが、作品が展示されることでがらりと雰囲気がかわり、科学史研究室と基礎論研究室占有のゼミ室としてより活用されるようになりました。

高橋先生の作品には、微細なシンボルや色彩、記憶の断片のようなテキストが織り重なり、全体にリズムと色彩が生じていく、あるいは逆に、波のような全体像に近づいてみると、そこに日々の微細な筆の重なりが見えてくる、そのような世界があります。それは研究の営為にも通じるような気がします。

高橋先生、ありがとうございます。

 

展示作品

  • イニシャルNO.4(2001)60号

  • 青に抱(いだ)かれて(1999)100号

  • ’03(記Ⅳ)(2003)50号

高橋靖子 TAKAHASHI Yasuko
1932年帯広市生まれ。帯広三条高校、札幌医科大学附属看護学校を経て制作の道に入る。自由美術協会、全道美術協会各会員。’95年 道庁地下連絡通路壁画アート「地球の唄」制作。’19年度 北の聲アート賞(きのとや賞)受賞。作品は札幌芸術の森美術館、小川原脩記念美術館、アートホール東洲館に収蔵。科学史・科学基礎論図書室に展示されている3作品は、高橋氏の御好意により’22年2月寄贈された。