SSSS

SSは潜水艦、SSSはパトレイバーにでてくる会社、SSSS=4S (Society for Social Studies of Science) は科学技術社会論の学会です。

8月25日から29日まで東大駒場キャンパスで開催された4Sで口頭発表をしました。

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駒場キャンパスは緑が多くて気持ちがよいですが、日陰を一歩でると日差しが厳しくとにかく暑い、というより熱い。

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私の発表は26日の最後のセッションで、このセッションでは7名が科学技術リテラシーについてそれぞれ発表しました。
私は、無作為抽出による質問紙調査で、日本人の科学技術リテラシーを3因子4クラスターモデルで示した研究と、その結果をもとにした掛川市での科学技術コミュニケーション活動について発表しました。

舌がまわらず、かみまくりでプレゼンはいまいち・・・。練習不足でした。

コメントでは、現状ではあまり科学技術コミュニケーションに参加していないクラスター4「低関心型」の参加をどう促すかという指摘をうけました。
サイエンスカフェや講演会などでリテラシー別参加者傾向を調べていると、科学に関して直接的な関心が高いクラスター1「全方位型」とクラスター2「科学好き型」が参加者のほとんどを占めている事が多いのです。

同じセッションでは科学館、美術館、音楽イベントなどへの参加を調べ、それらのイベントの消費行動傾向を分析した研究の発表もありました。
こういう調査が必要だと思っていたので、やられた感も正直ありましたが、非常に興味深いものでした。

28日はSteve Fuller氏が出ているセッションを聴講。
企業寄りの立場で語られる事が多く、大学の機能が低く評価されているナレッジマネジメントに対して、大学の機能は研究ではなく教育にあり、新自由主義的ではなく、共和主義的なナレッジマネジメントのありかたがある、とのこと(多分)。
大学のすみっこにいる人間としては感覚的に納得できる主張です。
ただ、勉強不足で言っていることが正直良くわからん・・・

質疑でも話題にあがっていましたが、ID理論をFuller氏が支持した理由もあまりにドグマ的相対主義で、生物学をやっていた人間からすると正直納得いかない。
Fuller氏の意図を超えておかしく引用する人もいるのではないだろうか?

とか思いながらもミーハーなので、即売していた本を買ってサインしてもらいました。
とにかく、科学技術リテラシー、科学技術コミュニケーションを考える上では理解しておく必要がある論なので大変刺激になりました。

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もう一つのお土産は4S特製扇子。
外国の方にはよいお土産でしょうし、何より暑いので実用的です。
プログラムもタイトルが載っているだけのシンプルなものでしたが、サイズが小さいのは結構便利でした。

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