先端生命科学のデュアルユース性(2023年度自然史科学特別講義IV・2)

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本講義における「デュアルユース性」とは、人類や自然環境に対して、ときに恩恵を、ときに損害を与え得る科学技術の「用途における両義性」を指します。この両義性は、何が「善いこと」で何が「悪いこと」なのか、という根源的な問いを私たちにつきつけます。
本講義では、近年目覚ましい発展を遂げる先端生命科学を対象として、その基本的な見方や知見を習得するとともに、自身の意見の言語化能力、さらには他者との対話能力の養成を目指します。
そのために、レゴ®を用いた対話型ワークショップ「レゴ®シリアスプレイ®」を用いて、各自のデュアルユース性に関する認識や含意をレゴ®で作品化することにより、その理解を深めます。そして作品の共同制作を通じて、主観的観点のみならず複眼的観点から、先端生命科学の利活用において、どのような社会像が望ましいかについて議論します。

日時: 2023年9月4日(月)-5日(火)9:30-17:00
場所: 理学部5号館5-103
講師: 三成寿作(京都大学 iPS細胞研究所 上廣倫理研究部門 特定准教授)
    村山一将(札幌日本大学高等学校 教諭/レゴ®シリアスプレイ®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータ)
担当: 川本思心(北海道大学 大学院理学研究院 准教授)ssn (a) sci.hokudai.ac.jp
授業コード:p23048546・シラバス
※北大大学院生以外で興味がある方は上記メールアドレスにご連絡ください。

授業計画(予定):
9月4日(月)
 1)09:30-10:45 導入:「デュアルユース性」概説/授業の目的と流れ、アイスブレイク(川本)
 2)11:00-12:30 講義:生命の萌芽、受精卵を取り巻くデュアルユース性(三成)
 3)13:30-15:00 講義:ヒトゲノムの編集技術を取り巻くデュアルユース性(三成)
 4)15:15-17:00 講義・ワーク:デュアルユース性再考(三成・川本)
9月5日(火)
 5)09:30-10:45 レゴ®シリアスプレイ®(LSP)イントロダション(村山)
 6)11:00-12:30 LSP:あなたが考えるデュアルユースとは/ミニゲーム・個人作品制作(村山)
 7)13:30-15:00 LSP:私たちが考えるデュアルユースとは/共同作品制作(村山)
 8)15:15-17:00 ディスカッション・総括(川本)
※8月28・29日に開講する「科学技術のデュアルユース性とELSI」と併せて受講することを強く推奨します

参考サイト: ReDURC  https://www.redurc.com/
参考図書:  nakaban『トラタのりんご』(岩波書店2023)

 

適宜情報を更新していきます(20230225掲載/0725修正/0809教室確定)