本のかたち

冬が無い東京では一年中自転車通勤のため、冬にバスに乗る事も無く、その中で本を読むことも無くなって、本を読む機会が少し減りました。 さておき、本を持ち歩く時に欲しいのがブックカバー。

先日、とあるアクセサリーショップ”Happy“でブックカバーを作りました。好きな皮パーツを選んで店員さんに渡すと、それらを組立てて完成させてくれるというシステムです。 かなりの形と色のパーツがありましたが、キラッキラしているものがやはり多めです。 そういうものは当然の如く避けて、黒猫と魚をチョイス。表紙に黒猫を、しおりの先に魚をつけました。

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いままで渋い感じのブックカバーしかなかったので、軽いイメージのこれはこれでなかなか良い感じです。

ただし中身は・・・
横溝正史「獄門島」

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義眼、未亡人、復員兵、孤島、寒村、旧家、大富豪、華族、地下の世界・・・
そういう世界が好きです。

実家にあった角川の古いバージョンは表紙絵が怖かった記憶があります。
数年前読みたくなって探したところすでに捨てられてしまっていました。ショック!
今もっているのは、表紙に漢字を一文字あしらった最も新しいバージョンです。これはこれでよいのですが、大分差しさわりの無い感じにしたなぁと感じます。
さておき、怖い話に怖い表紙、触るのもなんか怖い、という感覚は私の本に対する複合的な感覚を作ったのかもしれません。

今でもデジタルファイルにはあまりありがたみを感じられません。
本という形がすきなのです。
電子ブックも出るたびに店頭でいじってみましたがやはりいまいちでした。
一方で今大騒ぎのiPadにはちょっと魅力を感じます。
そこには”怖い表紙”といった形はないのですが、中途半端な本のまねではなく、iPadという新しい形があるような気がします。
持ってないけど。